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残留孤児の肉親捜しを手伝いたい

例年通り今年も中国残留孤児の肉親捜しが行われた。予定された日程を終え、日本を離れた。
 だが実際に日本にきて探せるのは恵まれている方なのかもしれない。
 日本に来られない孤児もまだまだいる。そんな方に中国東北部(旧満州)を旅行していて偶然お会いする機会があった。
 モンゴルと中国の国境で、ノモンハン事変(戦争)の戦跡を見に行った帰りのことだった。

FI104974_0E.jpg

真冬。厳寒の世界に飛び込んだ。内陸部は冷える。この年(2002年)はまだ暖冬で、マイナス20~30℃しかなかった。例年ならマイナス40℃を下回るのもしばしばだという。
 昭和14年の夏、満州とモンゴルの国境で日ソが激突した。日本は完膚無きまでに負けてしまった。だがこのことから教訓を得なかった。そして太平洋戦争の泥沼に入っていくのである。

FI104974_1E.jpg

日本の元領土めぐりをしていて旧満州にも立ち寄ったのだった。そしてこの地を見てみたいと衝動的に思い立った。ランクルをチャーターし、往復で約472キロ。お金がないので日帰りの強行軍で訪れたのだった。
 ノモンハンの地にはモンゴル族の集落があり、さらに数キロ行くとただただ雪原(夏は草原)が広がっているばかり。国境線という言葉から地球上で一番縁遠そうなところだ。こんなエリアで凄惨な戦いがあったというのは悪夢としか思えなかった。

 そのあたりにはポツリポツリモンゴル族の移動式住宅ゲル(パオ)が点在していた。そのひとつにお邪魔したのがこのショット。牛糞を燃したストーブが強力で中は暖かだった。
FI104974_2E.jpg

朝出てきたハイラルまでは236キロ。帰りの道中、暇なので通訳の斉さんとえんえんおしゃべりをしていた。その途中で思いついたのが中国残留孤児のことだった。
 例年の肉親捜しの際、名前と住所がテレビなどで紹介される。そのとき前から気になっていたことがある。中国のなかでもよっぽど辺境であろう、聞いたこともないような地名が多いような気がしていたのだ。
 そのことを思い出し、斉さんに訊いてみたのだ。
「この辺りにも残留孤児はいるんですか?」と。すると、
「はい、いますよ。道の途中に三人います。会ってみますか?」と。
 そうして急遽お会いしたのが写真の王来英さんだった。8ヶ月で終戦。子供のいなかった夫婦のところの子供として育てられた。そして養母が15歳のとき死ぬ間際に日本人の子供だということを教えられたそうだ。
「一目でいいから祖国の地を踏みたい」と彼女は堰を切ったように泣いた。
FI104974_3E.jpg

帰国後、厚生労働省や支援団体に掛け合ってみた。しかし本人からのアピールがなければ動けないそうだ。中国語で手紙を書いた。
「あなたの詳しい状況を中国語でかまわないので日本の厚生労働省に送ってください」
 その後、彼女が厚生労働省に手紙が送ったかどうかはわからない。僕が日本の風景の写真の入った絵はがきを絵はがきを送ってみたりしたけど返事がない。
 今年の肉親捜しの際、彼女が来ていないか、名簿を調べたがその様子はなかった。気になっている。

 モンゴル族のだんなさんと結婚し、子供ももうけた。彼女自身は地元の役所で責任あるポストに就いているようだ。
 子供のひとりにそっくりな女性を高円寺のガード下で偶然見かけた。もし本人ならお母さんがどうしているのか訊いてみたいと思っている。
FI104974_4E.jpg

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プロフィール

PEREZVON(ペレズヴォン)

Author:PEREZVON(ペレズヴォン)
西牟田靖(ニシムタ・ヤスシ)
1970年大阪府生まれ。神戸学院大学法学部卒業後、フリーライターになる。近年は旅・現場・実感にこだわるノンフィクション作品を発表し続けている。著書に『僕の見た「大日本帝国」』(2005)、『誰も国境を知らない』(2008)など。NPS(Nikon Professional Services)会員。
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近年、ノンフィクションライターと見なされることの多い西牟田靖のブログ。手間をいとわず、自分の好奇心に忠実な仕事をしていきます。

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