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戦没画学生慰霊美術館 無言館

旅に戻ります。
今回の旅を決意したのは二人とも長野に行きたい場所がいくつもあったためです。じゃ、まとめて行ってこようか、と。どの場所も二人とも楽しめそうだし、価値観を共有できそうだ。そう確信し、出発に至りました。

無言館は出征し、志し半ばで亡くなった画学生の作品ばかりを集めた、ちょっと変わった美術館。鉄道とバスを乗り継いだ山の中にひっそり、美術館は建っていました。コンクリート打ちっ放し、十字架の形をした平屋という外観。徹底して虚飾を配してあり、静かな迫力が伝わってきます。



入り口です。左右にドアがあり、あけるとすぐ展示物が目の前に広がります。
切符を売る窓口はありません。入り口に人がいないということはお金を払わずに出入りするのも可能ということです。入場料は出口で自分の払いたい金額を払うというシステムです。

中は撮影禁止ですので、内部の写真はありません。
十字の形をした建物の壁際に作品が並べられ、壁と壁の間に動物の背骨のようにガラスケースが縦に配置され、作者の遺品が展示されています。

絵はどれも大変上手です。技術がしっかりしています。さすが、東京美術学校(今の東京美大)を中心とした画学生たちの作品です。しかし、作家性という意味では弱い。模倣の域を出ていません。未熟です。

だけども作品が未熟だからこそ、手紙を初めとした遺品を目にするとぐっと来るものがありました。未熟さは可能性の裏返しです。未来という個々の可能性をつぶしてまで遂行した戦争というものはなんなのだろう、という疑問が浮かびます。

画学生という戦争にはおおよそ縁のなさそうな人たちまで召集しなければ、当時の戦争は続けることができませんでした。彼らは違う時代に生きていたら、才能を開花させていたのかもしれません。

人は時代の趨勢からはなかなか逃れられません。そうした状況に置かれたとき、人はどう考え、どう身を処するのか。怒濤のような運命に流されるままなのか。自分で決断し納得するのか。

命を散らした画学生たちの思いは様々でした。その思いを遺品からどれだけくみ取れたのかは心許ないですが。

さて、出口でお金を払うのですが、せっかくいいものを見せてくれただけに残念な思いを抱きました。随意制の料金が「300-500円」から「500-1000円」に値上げされていたのです。運営が大変なのは察しますが、何とも後味が悪い。
今のシステムだと、細かいお金がなければ1000円を払わざるを得ません。心から払いたいと思うよりも、払うことが義務のように感じられてしまいます。システムの改良を望みます。


AUTHOR: oku DATE: 09/28/2007 13:03:10 絵と遺品から画学生ひとりひとりの人生や家族について思いをはせ、個人の立場から戦争について考えさせられる施設ですよね。

いろいろと交錯する思いを胸に、出口にたったところでの拝観料の件はわたしも少し残念に思いました。随意性といいながらお釣は出せない、2人分まとめては払えない、というような制約をもうけるよりは、もともと入館料を500円なり700円なりに設定しておいて、そのほかに寸志ボックスを設けたほうが、せっかくの施設のすばらしさがこうした小さなことで損なわれないような気がします・・・。
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プロフィール

PEREZVON(ペレズヴォン)

Author:PEREZVON(ペレズヴォン)
西牟田靖(ニシムタ・ヤスシ)
1970年大阪府生まれ。神戸学院大学法学部卒業後、フリーライターになる。近年は旅・現場・実感にこだわるノンフィクション作品を発表し続けている。著書に『僕の見た「大日本帝国」』(2005)、『誰も国境を知らない』(2008)など。NPS(Nikon Professional Services)会員。
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近年、ノンフィクションライターと見なされることの多い西牟田靖のブログ。手間をいとわず、自分の好奇心に忠実な仕事をしていきます。

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