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狂ったシナリオ―フォークランド紛争の内幕 (1982年)

狂ったシナリオ―フォークランド紛争の内幕 (1982年)
読了。武力衝突に発展しかねない尖閣諸島の問題を読み解くヒントになればと思って読んでみた。

アルゼンチン軍約5000人が上陸し、島を無血占領したのが戦争の発端だった。当時、島にはイギリスの守備隊79人やイギリス系の住民が1800人がいたが、このとき犠牲者は一人も出なかったという。アルゼンチンのガルチエリ大統領は150年来、植民地支配されてきた島の奪還によって、国内の諸問題から目をそらせようとした。作戦の背景にはアルゼンチンの置かれた国際関係も考慮に入れられていた。当時のアルゼンチンは大の親米国。国民の多くはイタリア系の白人である。国際社会が積極的にイギリスを支持するはずがない。そう考えていたのだ。
 アルゼンチンは無血占領をした。ところがことは、ガルチエリの思惑通りにはいかなかった。当時のイギリスの元首、マーガレットサッチャーは強硬策に出た。再奪還のために艦隊に大西洋を縦断させ全面戦争へと踏み切った。
 イギリスの放った魚雷一発で巡洋艦が沈み300人以上が行方不明となったり、アルゼンチンの戦闘機が放ったエグゾセミサイルが駆逐艦を撃破したり。はたまた島を舞台にした両軍のぶつかり合いがあったり。戦争当時、僕はまだ小学生。ハリアーが垂直に離陸する場面をテレビで見てかっこいいなあとしか、思わなかったのだが、実のところは、実に血なまぐさい戦いが行われていたことを知り、衝撃を受けた。
 死者・行方不明者はアルゼンチンが約1200人、イギリス側が256人。島都のポートスタンリーで本格的な市街戦となっていたら、市民も巻き添えになっていたかもしれない。 戦争が行われているというのにイギリスにしろアルゼンチンにしろ、市民は普段どおりの日常生活が行われていたことが印象的だった。
 両国は莫大な戦費を消費した。当然のことながらイギリスとアルゼンチンはしばらく国交が断絶された。特にアルゼンチンはダメージが大きかった。経済的な不安定さは拍車をかけ、国際的にも孤立したわけだ。
 朝日新聞の記事をまとめた本だからか、戦争は不毛だという結論でまとめられていた。現在、領有権は棚上げになっているそうなので、その後の両国の戦争のダメージと現状を比較し、費用対効果を考えると、確かにそう言えるのかも知れない。しかし、本当に不毛なだけなのだろうかという疑念はこの一冊だけではぬぐえなかった。
 今後、折を見て類書を読むことにしよう。

****
 尖閣諸島でもし中国がアルゼンチンと似たような侵攻作戦に出て日本がイギリス同様の「強硬手段」に出た場合、どうなるのだろうか。国際社会は積極的な日本支持に回るとは思えない。アメリカは中立のままだろう。その点でフォークランド紛争のケースは尖閣問題の参考にはおそらくならない。
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プロフィール

PEREZVON(ペレズヴォン)

Author:PEREZVON(ペレズヴォン)
西牟田靖(ニシムタ・ヤスシ)
1970年大阪府生まれ。神戸学院大学法学部卒業後、フリーライターになる。近年は旅・現場・実感にこだわるノンフィクション作品を発表し続けている。著書に『僕の見た「大日本帝国」』(2005)、『誰も国境を知らない』(2008)など。NPS(Nikon Professional Services)会員。
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近年、ノンフィクションライターと見なされることの多い西牟田靖のブログ。手間をいとわず、自分の好奇心に忠実な仕事をしていきます。

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