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カメラを売る

2008年の年末、妻とエチオピアを旅行した。そのときに使いまくったのがD700と24-70mmF2.8EDのセットだった。唇に皿をはめているムルシ族やラリベラの岩窟教会はすべてこれで撮った。ケニアとの国境近くでキャンプしたときに見た満天の星空をスローシャッターで撮ったのもこのセットだった。あまりのでかさと重さからその後、次第に使わなくなっていったが、娘が生まれると、再び使い出し、ときどき持ち出しては撮った。娘を撮る機会はいまやない。

そのセットを夕方、ストロボとともに売った。査定しているとき、店員は言った。
「かなりあちこち持ち出されたんですね」
「いえそうでもないですよ。あっ、初期はけっこう持ち出しました。アフリカに行ったときや尖閣諸島なんかもこれで撮りました。だけどいいんです。書く仕事を優先したいんで」
店員は僕の「一人語り」に「そうでしたか」と付き合ってくれた。

「ホコリが入って曇ってるのでちょっとお安くなってしまいました」
それでも査定額は17万円あまり。
それを元手に半分ぐらいの大きさのミラーレスのボディとレンズ二本、ストロボを買った。

新しいカメラに入れ替えたことで気分が一新され、心が浮き立つかと思った。しかし実際は逆だった。家に帰った後、気分がどんよりと落ち込んでいった。

2時間しか寝ておらず、その疲れのためなのかもしれない。そう思い、夕食も食べずに、しばらく寝てみた。それでよくなるかと思ったら、そうでもない。頭を休めたのに、気分は落ち込んだまま。
「このまま物書きをやっててもお先真っ暗だ」とかそんな心の声ばかりが聞こえてくる。

長い間、防湿ケースの肥やしになっており、換金しなきゃと、ここ数年ずっと思っていた。だけどこうして手放してみると、思い出がこもったカメラだったんだなと、改めて気付かされた。

****
3、4年前。同じカメラ屋にフィルムカメラを売りに行った帰り、急に涙があふれ出し、慌ててとってかえしたことがある。カメラを売ってこんなに動揺したのはそのとき以来のこと。そのときもフジヤカメラを利用したのだった。

思い出のこもったカメラは今後もフジヤカメラで売ることにしよう。査定しながら、僕のどうでもいい話に付き合ってくれた店員に感謝。
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プロフィール

PEREZVON(ペレズヴォン)

Author:PEREZVON(ペレズヴォン)
西牟田靖(ニシムタ・ヤスシ)
1970年大阪府生まれ。神戸学院大学法学部卒業後、フリーライターになる。近年は旅・現場・実感にこだわるノンフィクション作品を発表し続けている。著書に『僕の見た「大日本帝国」』(2005)、『誰も国境を知らない』(2008)など。NPS(Nikon Professional Services)会員。
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近年、ノンフィクションライターと見なされることの多い西牟田靖のブログ。手間をいとわず、自分の好奇心に忠実な仕事をしていきます。

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