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king crimson(キング・クリムゾン)は劇薬

キング・クリムゾンの来日公演の初日が終わった。見終わってぐったりした。
講演終了後の気分を例えて言うなら、劇薬を食らって意識不明、しばらく冥界をさまよった後、生還したような感じ。
 * * *
渋谷のオーチャード・ホールで行われた今日のライブ。セット・リストがさっそく上がっていた。

演奏した曲は全部で19曲。19時15分から始まって21時20分頃までの2時間少々。

始まる前は左右のドラムのところに、撮影を禁止する旨が左は日本語、右は英語で注意書きというか御触書が出ていて、開演直前まで出っぱなし。それはいかの通り。

しかも同じ内容のアナウンスが日本語と英語でなされた。
-----------------------------------------------------------------------------------------------------------
ご来場のお客様にアーティスト、及び主催者から観覧の際のご協力のお願いを申し上げます。

本公演は公演が終了するまでの間、場内では携帯電話の着信音の発生、通話、また、携帯電話を含む全ての録音可能な機器による写真撮影、映像撮影および音声録音などの行為は一切禁止しておりますので必ず電源をお切りください。
以上行為の他、公演の妨げとなる行為が発覚した場合は退場していただきます。また公演がその時点で終了する場合がございますので、ご注意をお願いします。

また、開演後の場内への入場については、演奏中の場内への入場が一切できませんので予めご了承ください。途中お席をお立ちの場合も、場内への入場は曲間時のみとなります。

以上事項にご理解とご協力をいただきますようお願い申し上げます。
-----------------------------------------------------------------------------------------------------------

キース・ジャレットは携帯の着信音のせいで実際、コンサートが中断、本人による説教の後、そのまま中止となったという。フリップ卿なら同じようなことがありうるかもと少し戦慄。

だけどその後だったか、
「通常は撮影禁止ですが、ベースのトニー・レヴィンがカメラを構えたら、それを合図に撮影可能です」とアナウンスが続き、これには場内が和やかにどよめいた。さすがイギリス人。ユーモアがある。

そしてさらには「御触書」が撤去される。

いよいよ開演。開演前のBGMはバイオリンだろうか、静かなインストゥルメンタルがエンドレス。それが途切れないまま、演奏が始まった。

このバンド、昔からそうだが、聞いてると、ふっと意識を失ってしまうことがとても多い。脳への負荷がかかって、限界を超えてしまうというのかな。ナルコレプシー的な効果がある。好きなバンドではあるのだが、聴いた通算回数でいうと、ピンク・フロイドやイエス、マイク・オールドフィールドに比べると全然少ない。作業がはかどるどころか、妨げにしかならないからだ。

最近ではだいたいどんな音楽を聴いても、そんなことにならなかっただけに、やっぱクリムゾンって音楽は、劇薬だと思った次第。それで、今回、ライブを見て、なぜクリムゾンは聴いていて脳に負荷がかかるのかが、何となくだけどわかった気がする。

統率がとれてるのに混乱しているし、静かで美しい反面、暴力的だったりするし、静かだったり大音量だったりもする。そんなわけで、そもそものサウンドの振り幅がものすごく大きい。あと、サウンドの軸がどこにあるのかわかりにくいってことも、脳に負荷がかかる原因なんじゃないかな。

特に今回は、ドラムが三台あり、同時に別々のリズムを叩いたり、フレーズを分割して担当したり、二人が叩いて一人はパーカッションの役割をしたり。しかも真ん中の人はメロトロン代わりのキーボードを担当するしでとにかくリズムが重層的だったことが大きい。あと、ロバート・フリップの演奏はCD同様に隠然としていた。彼こそが常にアンサンブルを引っ張っているんだろうけど、見ていると弾いていないときも多く、なんだか目立ってるのか、そうでないのかよくわからずつかみ所がなかった。演奏風景が見えても、曲の軸がどこにあるのかときどきわからなくなるんだから、音だけ聞いてたら、疲れてしまって眠くなるに決まっている。

前半の3曲目あたりから、気がつくと目を閉じてしまっているような状態になり、トーキング・ドラム~太陽と旋律2~暗黒と続くメドレーの手前は、これまでにない脳への負荷を感じてしまった。なったことはないが脳卒中ってこういうのの強い症状なのかな。だけど意識が回復すると、泣きはらした後のように、頭の中がすっきりした。

ドラム3台というのは確かに過剰でだからこそ余計に疲れた。ドラムだけの合奏やソロ回しもところどころあってドラムに興味がない人には辛い展開なんじゃないかとも思えた。だけどこうした構成は今回きりだろう。そう思えば、こういう極端な編成も、自分の音楽遍歴というかリスナーとしての経験値があがることを考えると聞いてて良かったってことになるはず。ライブ前、セットリストを見たときは60-70年代の曲が目立ち嬉しい反面、クリムゾンもいよいよ他の大物同様の懐メロバンドになるのかと思ったが、ドラム3台という極端な編成だからこそ、古い曲を新しく聴けたわけだし、バンドとしての新境地に踏み出しているということだ。そのことを聴いてて実感し、音楽のジャンル名同様に進歩的(プログレッシブ)で居続けるバンドなんだということを実感した次第。

ちなみに、隣にいた、でっぷりしてけんかの強そうなサラリーマンは「スターレス」を聴きながら涙を流していた。
古くからのファンも大満足だったようだ。僕もその一人だけど。

ライブが終わったあとは、よたよた歩いている人が多くて、みな相応に脳に負荷がかかってしまったのかな、と思った。終演後、小熊英二あたりが、見に来てないか探したが見つからず。客は偏差値の高そうな40代後半~60代男性が中心で、先月見たデフレパードなんかに比べると、年収は3割ぐらい高そうな感じだった。気のせいかも知れないけど。

それはともかく。
クリムゾンは今後、入眠用の音楽として、聴くのがいいのかも知れないと思った。それとも、「One more red niightmare」って曲があるぐらいだから、やっぱりよした方がいいんだろうか。
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プロフィール

PEREZVON(ペレズヴォン)

Author:PEREZVON(ペレズヴォン)
西牟田靖(ニシムタ・ヤスシ)
1970年大阪府生まれ。神戸学院大学法学部卒業後、フリーライターになる。近年は旅・現場・実感にこだわるノンフィクション作品を発表し続けている。著書に『僕の見た「大日本帝国」』(2005)、『誰も国境を知らない』(2008)など。NPS(Nikon Professional Services)会員。
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近年、ノンフィクションライターと見なされることの多い西牟田靖のブログ。手間をいとわず、自分の好奇心に忠実な仕事をしていきます。

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