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ページに穴を空けられて「得」をする?

昨日、大きな封筒が送られてきた。差出人は「野宿野郎」編集長、加藤千晶。「野宿野郎」とは彼女の主宰しているミニコミ雑誌だ。

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インタビューのため、加藤さんが僕の作業場に来たのは、もう一年近く前のことだ。僕は彼女にトイレ野宿の経験について話をした。その後の9月、僕のインタビュー記事が掲載されないまま、「トイレ野宿の世界」特集号が発売された。それ以後、彼女は僕に会うたびに「すいませんすいません」と恐縮した。恐縮されればされるほど、なんだか不憫に思えた。

巻頭に載るはずだった僕のインタビューだけが載らず、なんだか僕だけが仲間はずれにされたような疎外感を抱いていた。いつまでたっても空白がリカバーされないことに、不憫な気持ち半分、いらだち半分って感じだった。HPに掲載されている目次には僕のページにだけ取消線が引かれていて、僕の人格が全否定されているような錯覚を抱いてしまっていた。

とはいえ、会うたびに謝られるものだから、不憫に思え、僕の気持ちの持って行きどころがなくて、ちょっと困っていた。

そんなときに届いたのが彼女からの封筒だった。こんどは物を送って謝ってくるのか。それとも穴が空いたページが修正された完全版がようやく出来たのか。
期待しながら封を開けると、そこには意外なことに「本の雑誌」が入っていた。パラパラめくってみると途中のページに読者アンケートはがきが挟まっていることに気がついた。そのアンケートはがきには以下のような送り状代わりの言葉が添えられていた。

「西牟田さんのお名前がたっくさん出て来たので(それはわたしのせい…)うれしくなってお送りしましたです…」

お、なんだなんだ。
意外な展開になんだか胸が弾み、読者アンケートが挟まれたページを開いた。すると「野宿野郎」を紹介するページが目に飛び込んできた。さっそく読んでみると、文中に僕の名前が何度も出て来ることに気がついた。

「野宿野郎」が「本の雑誌」に取り上げられたのにはそれなりの理由があった。
ページに穴を空けようが、誤字脱字だらけだろうが出してしまうゆるさが記事の執筆者にとてつもなく評価されてしまっていたのだ。中でも一番の評価ポイントが僕のインタビュー記事に穴を空けた件。

つまりこういうことだ。ページに穴を空けたことで、加藤千晶も僕もめでたく「本の雑誌」に取り上げられたのだ。加藤千晶は雑誌が評価されたし、僕は二ヶ月連続で名前が出てしまった。加藤さんが原稿を落とさずフツーに掲載していれば、「本の雑誌」に面白がられ挙げ句の果てに掲載までされることなんて、なかったのだ。

思いもしない展開に、なんだかうれしくなった。今まで抱いていたわだかまりの感情がすっかり霧散してしまった。ページに穴を空けるという致命傷にもなりかねないことをしでかしておいて、それをすべてプラスに変えてしまう加藤千晶。やはりただ者ではない。写真のような送り状とともに掲載誌を送ってくるなんざ、肝が据わっている。見直した。

このような展開になるとは思ってもみなかったが、それもこれも彼女の人徳があってこそなんだろう。まあ、とりあえずはよかった。

あとはHPの取消線をどうにかしてくれれば問題なしだな。
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プロフィール

PEREZVON(ペレズヴォン)

Author:PEREZVON(ペレズヴォン)
西牟田靖(ニシムタ・ヤスシ)
1970年大阪府生まれ。神戸学院大学法学部卒業後、フリーライターになる。近年は旅・現場・実感にこだわるノンフィクション作品を発表し続けている。著書に『僕の見た「大日本帝国」』(2005)、『誰も国境を知らない』(2008)など。NPS(Nikon Professional Services)会員。
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近年、ノンフィクションライターと見なされることの多い西牟田靖のブログ。手間をいとわず、自分の好奇心に忠実な仕事をしていきます。

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